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皆さんこんにちは
株式会社アースの更新担当の中西です!
“土木工事現場の一日♂️”
「土木の現場ってどんな感じなの?」
「一日中ショベルカーに乗ってるの?」
そんな疑問を持っている方も多いと思います。
実際には、
重機を動かすだけでも、コンクリートを流すだけでもない、
たくさんの段取りとチームプレーで成り立っているのが土木工事です
今日は、
土木現場で働く一日の流れを、なるべくイメージしやすい形でお話ししてみます。
就職を考えている若い方にも、ぜひ読んでみてほしい内容です✨
目次
現場に着いたら、まずは朝礼です。
今日の作業内容
作業場所
使用する重機や車両
危険ポイント(KY=危険予知活動)
などを全員で共有します
たとえば、
「今日はこの区間で側溝の布設を行います」
「バックホウがここを動くので、立ち入り禁止エリアをしっかり守りましょう」
「午後から雨予報なので、コンクリートの時間管理に注意」
といった具体的な話をします。
安全帯・ヘルメット・反射ベスト・手袋などの保護具も、
ここでしっかりと装着確認✅
土木工事では、
「慣れたときほど危ない」 とよく言われます。
だからこそ毎朝、
「今日はどこが危険か?」
を意識してから作業に入ることが大切なんです
土木工事ではまず、
「どこをどれだけ掘るか」「高さをどこに合わせるか」
といった “基準づくり” から始まります。
既存の道路や地盤の高さを測る
設計図に合わせて、完成高さや位置を決める
杭と貫板を使って「ここまで掘る・ここが天端(てんば)」という目印をつくる
この丁張りがずれていると、
仕上がりの高さが合わない
水勾配(排水)がうまくとれない
というミスにつながります⚠️
地味な作業ですが、
“工事全体の軸”になる重要な工程です。
基準が決まったら、
バックホウ(ショベルカー)などの重機で土を掘っていきます。
オペレーター(重機を動かす人)
誘導する作業員(バックや旋回時の安全確保)
が連携しながら、
側溝を入れるための溝を掘る
路盤をつくるための床付けを行う
水道・下水道管を入れるための掘削
などを行います。
ここでも大切なのは 「掘りすぎないこと」。
掘りすぎると、
砕石やコンクリートの量が増えてコストアップ
余計な時間がかかる
といったムダが出てしまいます。
だからこそ、
「あと5cm」「もう少しだけ」
という細かい調整を、オペレーターと現場の職人が声を掛け合いながら進めていきます♂️♀️
午前中は、
掘削
基礎部分の地盤調整
砕石の敷き均し・転圧
など、午後の本格的な据付・打設に備えた準備が中心です。
プレートやローラーで地盤をしっかり締め固めることで、
「あとから沈まない・割れにくい構造」 がつくれます。
「見た目はほとんど変わっていないように見えるのに、
実は中身は大きく変わっている」
というのは、土木工事のあるあるです
外仕事の土木工事では、
夏の暑さ
冬の寒さ
雨風
など、体力と集中力を奪う要素がたくさんあります。
だからこそ、お昼は
ご飯をしっかり食べる
水分を補給する
少し横になって体を休める
など、**午後に事故を起こさないための“充電タイム”**でもあります
先輩とざっくばらんに話をしながら、
現場のコツや失敗談を聞けるのもお昼時間の楽しみのひとつです
午後からは、いよいよ
「目に見える形をつくる工程」 が本格化します。
道路脇などに並んでいるコンクリート製の側溝。
これも土木工事で据え付けていきます。
床の高さを再確認
糸を張って通り(直線)を確認
ユニック車やバックホウで溝を一つずつ据え付け
継ぎ目のモルタルで固定・整形
などを行います。
一本一本は単純な作業に見えますが、
「数十メートル・数百メートルと並んだときの通りのきれいさ」 が、
職人の腕の見せどころでもあります✨
擁壁
L型側溝の基礎
橋台・基礎構造
などをつくるときには、
型枠大工さんが組み立てた型枠に、
生コン車からコンクリートを打設します。
バイブレーターでしっかり締め固め
打ち継ぎ部分に段差が出ないよう注意
打設後は表面をならし、養生
コンクリートは一度固まるとやり直しがきかないので、
**一発勝負の“緊張する時間”**でもあります
作業が一段落したら、
使用した工具・機械の片付け
重機の停車位置・鍵の管理
足場や仮設備の安全確認
現場の掃除
などを行います
最後に、
その日の作業内容
進捗状況
発生した問題点・ヒヤリハット
などを日報としてまとめ、
翌日の作業につなげていきます。
土木工事は「やりっぱなし」が一番危険。
「片付けまでが作業」 という意識で、
毎日現場を締めくくります。
土木工事の現場で働いていると、
自然とこんな力が身についてきます
段取り力
→ 「この作業をするには、その前に何が必要か?」を逆算するクセがつく。
チームワーク・コミュニケーション力
→ オペレーター・職長・職人・元請け・近隣住民…たくさんの人と協力して進める。
現場で判断する力
→ 図面どおりにいかない場面で「じゃあどうするか?」を考えるクセがつく。
安全意識
→ 自分と仲間の命を守るために、自然と危険に敏感になる。
これらは、
別の仕事や人生のさまざまな場面でも役に立つ力です
たしかに土木工事は、
体力的に楽な仕事ではない
天候に左右される
早起きが多い
という現実があります。
でもその一方で、
自分の手でつくった道路や構造物が何十年も残る
地図に残る仕事ができる
「あの道、うちがつくったんだよ」と家族に誇れる
という、他では味わえない大きなやりがいもあります✨
「机の上だけじゃなく、外に出てモノづくりがしたい」
「形に残る仕事がしたい」
「チームで一つのものをつくりあげるのが好き」
そんな人には、
土木工事の世界はきっと向いていると思います
朝の安全確認と段取りから始まり
測量・丁張りで“基準”を決め
掘削・地盤調整で“見えない土台”を整え
側溝・コンクリート・舗装で“目に見えるカタチ”をつくり
片付けと記録で、次の日・次の世代につなげていく
土木工事の一日は、
ただの一日の作業ではなく、
10年後・20年後のまちの姿を少しずつ形づくっている時間 でもあります。
もし土木工事の現場を見かけたら、
「うるさい」「渋滞する」だけでなく、
「あの人たちが、未来の“当たり前”をつくってくれているんだな」
と、ほんの少しだけ思ってもらえたらうれしいです
そして、
「いつか自分もそんな仕事をしてみたいな」と感じた方は、
ぜひ一度、土木の世界をのぞいてみてください。
きっと、思っている以上に奥深くて、
やりがいに満ちた世界が広がっていますよ️✨